当時、何処のお店も素敵な女性が多い中にもかかわらず 此れほど女の子の揃っているお店は珍しいとお客様が感心もし、 知る人ぞ知る業界のトップが集まるバーでした。 時代はバブルの好景気で銀座も超華やかりし頃。 バンケットのお仕事を辞め 一大決心でホステス業を目指す。 前職の頃はメインのお客様専用要員で日本の企業のトップだけを 担当する役回りでした。 役職とはいえお偉い方専属ともなると自分が偉いわけでもないのに だんだん鼻も高くなりこのままでは普通のサラリーマンの方と お知り合いになっても結婚なんて出来ないだろうな? などと自分の日常に危機意識を持ち ならばより良き出会いの 多いであろう銀座のホステスを職業に選んだ次第です。 バンケットのお仕事の時は会社の方針が厳しく素敵な方に 巡り会えてもお付き合いは禁止されていましたので、、、 しかし、これが大変だった!敬語の引き倒しのような毎日だったので その言葉遣いを矯正するのは至難の業だった。 いわゆるお言葉少女もどきのかもめにお客様はヘキヘキ! 貴女は何者なの? どこのお嬢様をお店で働かせてるんだ! などと興味はあっても批判が勝る日々を送ることとなる。 そんな中で自分が出来てお客様に喜んでいただけること、、、 ひたすら無い知恵を振り絞り考えたね。 まずはクリンビューを数個買い込むアイデアが浮かぶ! それからは眼鏡をかけたお客様が見えると甲斐甲斐しく ヒタスラ眼鏡ふきの毎日、、、これが中々楽しかった。 小さなことでも気持ちが通じ あそこのお店に行くと眼鏡を 一生懸命拭いてくれる子がいると評判になりました。 会話が出来ないのなら 人の話を精神誠意興味をもって聞いたり。 そんな気づかいでとても可愛がられるようになってきました。 認めて貰えることの嬉しさって何者にも代えがたい原動力となります。 ましてはB型のかもめは煽てられるのに大変弱い。 しかしお仕事に慣れてくるとヘマもたくさん仕出かすようになった。 ある日 かもめは食事をとらずお店に出勤。 ぺこぺこ状態にお話好きで戦争中の潜水艦の話題を何度も聞かされている お客様が熱弁を振るっているときだ。 ストーリーは十分把握の承知の助。そんなかもめの前に行きなり顔が近づき 「なぁ〜?」っと言うので大きな声で「は〜い、その通りで〜す」 変なことを言ったつもりはなかったのに驚いたね。 ママ以下 みんながぶっ飛んだ!???そして大笑い!!! 「かもめちゃん、聞いてなかったの?」バレチャ〜しかたなねぇーーー 「ハイ、とてもお腹が空いてたので終わったら何食べようか考えてたの。」 「しょうがないね〜、今Yちゃんは俺って馬鹿だろ?ッて言ったのよ」 どひゃ〜!今度はかもめがぶっ飛んだよ!!! 「きゃ〜!ごめんなさい。!」大笑いの渦でお腹が よじれて痛いのを我慢するギャラリーはひと苦労! 哀れ、かもめの運命や五十波、、、 しかし、そこは銀座のお客様以前にもまして その一件で気にいってくれ 事もあろうにお兄さまである某有名会社副社長にまで話は伝わる。 副社長が別口でお見えになったときのこと。 「弟が俺の話を一生懸命聞いてくれる可愛い子がいると話していたけど きっと貴女のことだね?」 「いつも酔っぱらいの相手をしてくれてどうもありがとう」 恥ずかしくてゴジラでもないのに火を噴いちゃったじょ! おまけにその副社長は写真が好きときた。 恥ずかしくて宙に浮いているかもめを優しく励ましの意味も混め 記念写真?まで取って頂いた。 この時の教訓は悪いときはノタコト言わず素直に謝るに限る。 弟さんの元潜水艦技師さんはそれからもいつもかもめに優しく 「おまえは俺が死んだらお墓にお酒をかけに来てくれよ」っと お目にかかる度におっしゃっていました。 人の命とは摩訶不思議なもので飲んだくれで先に逝く筈の弟さんより 品行方正なジェントルマンのお兄さまが数年後 お亡くなりになったのはショックでした、、、、合掌 ![]() |
失敗談ばかりで恐縮だけど、、、、、こんなこともあったっけ その当時 かもめの家は遠く23時にはお店を後にしていた。 銀座線で赤坂見附、丸ノ内線に乗り換えて新宿で叉次の電車、、、 ある日 見付で乗り換える際に人に踏まれハイヒールを線路に落とした。 気付いた乗客の方が駅の職員に連絡してくれ靴は拾ってくれたけど 最終の特急に乗り遅れ各駅停車で帰路につく。 自分がお酒をその頃は飲めなかったので各駅停車に乗り込み 隣でお酒の匂いをプンプンされると気持ちが悪く吐きたくなる。 そんな思いをするのが嫌で帰りの時間が近づくと一目散に 駅へとダッシュする毎日だったっけ。 悪夢はそんなかもめの見方をしてくれず起きたことだ! 「お疲れ様でした〜!お先失礼します!」 お客様には名残り惜しそうに御挨拶をしてエレベーターの前にたつ。 その時だ慌ててオーナーが出てきたので不思議! 何と時計を指さし「まだ時間じゃないでしょう?」 「うんん!もう帰らないと特急に乗り遅れちゃうの」 呆れ顔を笑顔で隠し「いいかい?今短い針が此処でしょ?」 何と、1時間かもめは勘違いしてお店を出ちゃった訳。。。 「ぎゃ〜っ!恥ずかしいから今日はこのまま帰りたい」 「駄目だよ!気にいってるお客様がいるんだから、」 この時も 超笑われたじょ★人の気も知らないで、、、 その時に居合わせたお客様はそれからお店に来るたび 「おっ、大丈夫か?早く帰らないと電車は待ってくれないぞっ!」 かもめも負けちゃ〜入られない!そのお客様をいつしか ”早く帰れのとくさん”と呼ぶようになりましたとさ。(笑) こんな過去の罪滅ぼしで現在 深夜までお仕事をしている訳では ありませんので念のため☆ ![]() |
赤坂おどりを御存知の方は少ないと思う。 日頃の芸を披露する発表会のようなものだ。場所は歌舞伎座! かもめが銀座で働き始めたころは まだ赤坂は華やぎを残していた。 大ママや顔見知りの姐さん達も出演するので歌舞伎座に応援に、、、 当然 身内は楽屋口フリーパス状態で気分良く目的の場所へ 楽屋は小さな部屋が幾つもに別れ 粋筋の何とも言えない色香が漂い 同性のかもめも何やらトロンと妖しい目つきになっていたかも知れない(笑) さばさばとした小気味いい会話にも耳を奪われるおいらでした。 緊張している状態でもあった。特別凄い美人ではなかったけど その存在は 回りを圧倒させるオーラで満ちあふれていて傍にいられることが とても嬉しく喜びでもありましたっけ、、、、鼻高々! 楽屋に大ママの好きなフルーツゼリー(赤坂の果物やさん御指定)を届け 頑張れコールを もうひとつ置き土産に客席えと急いだ。 その日は柄にもなく目茶苦茶お洒落をしまくり靴はハイヒール。 気取って歩いていたのもあるんだけど気分は高揚真っ只中のため ふわふわ雲の上の人。。。!馬鹿だね、まったく!!! 階段は飛び降りるんじゃないくらい知っていた筈なのに絨毯に足を取られ 天辺あたりから真っ逆さまに、、、とんとんと〜んっどっすん!!! 体重が37キロの時で良かったよ!今だったら救急車もんだっ! 足の向こうずねやら何やら かなりの打撲!根性の坐ってない奴だったら 大泣きで病院へ直行する位 何でこんな時だけ我慢が出来るのか 自分自身の負けず嫌いを恨めしく思う。 私が死ぬほど耐えてるんだから黙っていりゃ〜いいものをすぐさま瓦版やが 報告しちまった!やだね!冗談もいい加減にして欲しいよ! 人騒がせはかもめだけど それじゃ〜泣かずに堪えた意味ないじゃん! 大ママは直ぐ病院へ連れていき具合で家まで送っていけと指図。 やだもんね!素直に帰るたまじゃない。何ともないからと涼しい顔?? おっしゃ、昔取った杵柄だ、大向こうから声張り上げて応援と思い気や、 阿呆なかもめの階段落ちに役者を奪われ 動揺で太鼓はメロメロ!ボロボロ! リズムに合わせるかのごとく カモメの足は見る見る腫れてきた!どひゃ〜! そんなこんなで舞台も無事?終わり 叱られながらも同情され打ち上げの 赤坂東急のお店へ、、、ここまで我慢したら武士は食わねどなんて言ってられない 半べそをカキカキ 口に運ぶ串あげのお味のおつだったこと、、、アハハッ☆ おまけに痛さを飲めないビールで忘れようと酔っ払っちゃったね!??? 自分でもなんちゅう奴と我ながら惚れ惚れ!←キ印?(笑) その日は大ママの弟さんが甲斐甲斐しく家まで車で送ってくれ 父に謝る! ありゃりゃ〜悪いのは私なのに、、、胸まで痛くなる。 ここまで面倒を見られたら女には女の意地がある。 仕事だけは休まずでようと心に誓う!翌日から かもめはサンダル履きで 片道一時間半を歯を食いしばり通い通しましたとさぁっ。 その時出来たアザが綺麗サッパリ消えるまでは一年以上かかりました。 幾つかが かもめへのお見舞いのお花に変身したことを、、、 でも、あの時だけは花より団子でも無く、只単純に痛さだけだった、、、 、、、 |